2016年2月6日土曜日

【マイ3Dプリンター作成記録46】筐体完成(後半)最終回

55号の後半戦といこう。
このラスボスはなかなか手強い。第三形態においても守りが硬く、ロックを解除しなければならないのだ。ここまでプリンターの作成を続けてこられたのは、莫大なお金をかかっているのと、途中からテレビゲームで遊ぶように熱中したからである。


筐体自体を完成させるのは後半になるので、55号の内容物の写真をこの記事に添付する。
ナンバリングシールは、実践編のバインダー仕様だね。買ってね!と、ちゃっかり宣伝しているね。私は懲りずに購読を申し込んだよ。3Dプリンターに愛を注ぐんだ。

(1)XYZ軸の動作の確認
・あぁー! ついに軸が動いたよ、動いたよ。私の組立は間違っていなかったんだ。
・ウウーというマシン動作音に興奮してしまった。生まれて初めて聞くマシン音だな。通電して、滑らかに軸が動く様子は圧巻だ。

(2)適正位置の調整
・適正位置の調整は、堂々めぐりである。あっちが合えば、こっちがズレるといった具合だ。同時にテーブルの四つのネジを回しているからか。ある程度のところまではネジを四つ回して、微調整で印刷する前に、必ず確認した方が良い。
→まるでボス戦で状態異常攻撃をされ、状態異常を回復しながらパーティーのコンディションを立て直し、少しずつ敵のHPを削っているようだ(FF9のラスボス仕様)。
・購読者プレゼントのビルドタックを装着。うぅ~、ビルドタックのロゴが格好良すぎる。もう見ているだけで、テンションが上がる。デアゴスティーニ受注のシートも気になるんだが、ビルドタックが摩耗したら、リピートしたいよ。


(3)フィラメントをセットする
・フィラメントをエクストルーダーに通すとき、歯車が邪魔して通せず、組み立ての段階で間違えたのかと冷や冷やした。アーム部分を引くと、歯車が引っ込み、フィラメントを通す穴が出来た。上記に気づくまで、エクストルーダーを解体する手前まで行っていた。
・ガイドチューブにフィラメントを通すときに、アーム部分のバネを外すと通しやすいと説明書に書いてあったが、バネをネジに引っかける時に難儀したので、チューブの通しにくさを選んだ。


・ヘッドにフィラメントを押しこむと、熱で溶けてたらーりと出てくる。スパゲッティのようなフィラメントがこんなに細くなるのね。つまり、この細さが一層一層の厚みになるのである。

(!)ハプニング
いきなりX軸が動かなくなった。X軸のモーターを目視すると、中の軸の部分は回っている。ということは、モーターとケーブルの接続は正しい。2日(※55号に取りかかった日。この記事を書いたのは3日である)まで動いていたのだから、間違いない。となると、ローラーと接続しているプーリーかと閃く。
→32号のX軸のモーター組み立てを参照して、プーリーを組み直した。プーリーの内側でモーターの軸が回っていたというのは、モーターの平らな部分が固定していたプーリーからズレたということだ。つまり、ホーローセット(ネジ)が緩んだのである。まだ少ししか出力していないのになぁ。締めが甘かったんだ。ネジ留め剤は必要ないと思っていたが、油断大敵だな。Y軸が緩んだ場合を考慮して、ネジ留め剤を注文した。

・説明書にも書いてあるが、組み立て式の3Dプリンターの良い点は、自分で目星をつけてメンテナンスができる点である。ここが動かなくなったときはもしかしたらここに原因があるのではないかと予測でき、改善されなかったら、別の原因ではないかと試行錯誤できる。出来合いのプリンターだったら、お手上げだろうな。実際、2Dのプリンター(紙印刷)に関しては修理センターに任せるしかない。

(4)テスト印刷
●フリスクの蓋の部分のデータを印刷する。
→プリンターのヘッドが動くときに鳴るウィウゥ~という音にきゅんきゅんしてしまう。出力を開始した時のヘッドの動きがカリスマだ。スパパパパパパー!と速い動きで、できる仕事人だよ。

・一回目のテスト(2日)→適正位置が狭すぎて、ノズルからフィラメントが出てこなかった。スカートが薄い。
・二回目のテスト(2日)→一層目までは出来たが、二層目で段差が出来てしまい、段差の部分でヘッドが止まってしまい、同じ位置で積層されてしまった。


・三回目のテスト(3日)→スカートの定着が弱いと思いきや、主体の印刷でフィラメントが出て、二層目でも詰まらず、層を重ねている。ひとまず印刷完了。しかし、底面のサポートが剥がれない。これではサポートではなく、お節介だ。おそらく一層目のホットエンドの温度が高すぎたため、硬化が進んでしまったのだろう。最初から200℃で出力できないか、どうにかならないものか。


・四回目のテスト(3日)→サポート材とラフトをなしにして、印刷開始。適正位置が狭かったせいか、一層目が薄かったが、後の層はきれいに出力できた。ノズルから漏れたフィラメントが垂れないよう、定期的に綿棒で拭っていた。あと、ホットエンドの温度が勝手に変更されないように目を見張っていた。フィラメントの押し出し速度を遅くすると、フィラメントの漏れが軽減されると、コミュニティ掲示板に書いてあったので参考にした。印刷中のカチカチパチという規則正しい音はどこからしていたのだろう。何かが接触していたのか、分からない。

《注意》
・ガイドチューブを抜くときは、継手のゴムを押しながら引っこ抜く。そのまま継手を押さずに引っこ抜こうとしていたよ。
・案外ビルドタックに造形物がくっついて、剥がしにくい。ニトムズのテープカッターが剥がすのに良いとのことで、ホームセンターで安く購入できる。
・ホットエンドの温度が高すぎる(初期設定では勝手に230℃になる)と、ノズルの隙間からフィラメントが漏れ出てしまう。溶け出たフィラメントが造形物に落ちてくっついてしまうと、次層でヘッドが止まってしまう。注意深くPCのモニタを見て、ホットエンドの温度が200℃になるように調節しなければならない。おかげで、ノズルからフィラメントが漏れ出なくなった。
・2Dプリンターは放置していても良いが、3Dプリンターは片時も目を離してはならない。自分で組み立てた機械なので、いつ何らかの異常が生じるか分からないからだ。上記の件の防止のためにも監視している必要がある。まるで手術室で、執刀医の汗を拭く看護師のようだ。
・購読者プレゼントで貰えるフィラメントを固定している結束バンドを解いた方が、印刷時にフィラメントが絡まらない。ただし勝手にロールしていかなくなるので、手動で解く必要がある。苦肉の策は、机に筐体を置いて、床にフィラメントのロールを置き、巻き込んでもらうのだ。
・適正位置の調整は、テスト印刷をやりながら、良い塩梅を見つけるしかない。色が薄かったら広めに、フィラメントがビルドタックに定着しなかったら狭くする。頭で分かっていながらも、0コンマ1ミリの調整が難しい。


ちょっと形がいびつになったが、テスト印刷完了。
ようやく筐体が完成した!
昨日届いた専用カバーに入れて、保管しておこう。
これで、心おきなくモデリング講座に専念できる。
筐体作成編終了、次回からモデリング編のスタートだ。